12年勤めたSIerを2019年1月に退職して半年が経った

久しくブログ更新していなかったので生存報告も兼ねてます。

退職

2006年に新卒で入って、12年(13年目)勤めていた会社を1月に退職していました。
会社も自分も有名ではないので、主にリアルでこのブログの存在を知っている人向けのエントリです。
(本当は転職して試用期間が終わったぐらいに書こうと思っていたけど、気がついたら随分と経過してしまった)

どんな会社でどんなことしていたかというのはMackerelのイベントで発表したものを見てもらえばさらっとわかります。
mackerel.io
hogem.hatenablog.com

主にホスティングサーバ用のトップオブラック以下の環境の面倒を見てました。

退職を考えた大きな理由の一つは、クラウドを使う機会があまりなくて世間からどんどん離されていっている感じがして危機感を覚えたから。もともとISPもやっていた会社のため、回線/ネットワーク/サーバの環境を自前で持っていたこともあってクラウド使うよりもオンプレがメインだった。クラウド使ったことある人ならわかるけど、トラフィックのコストって意外と高い。ところがオンプレの環境だとそれは無視できたので、会社からするとオンプレで提供するほうがコストは断然安かったのもあってクラウドの利用はあまり進まなかった。
(めっちゃ雑な説明をすると、ISPをやるということはユーザのトラフィックは下りが大半になって、上りは空きます。その環境でホスティングサーバを提供すると、空いてる上りのトラフィックがまるっと使える(トラフィックの向きが逆転するので))
トータルのサーバ台数はそこそこ多かったけど、単体のシステムは小規模なものがほとんどで、もっと大きいのに携わりたいという考えもあった。

他には30代後半になって、自分のやりたいなどを改めて考えて、転職するなら年齢的に今しかないかなーというとこもありました。あと売り手市場と言われていることもあってちょうど良いタイミングだったかなと。

労働環境に不満はそんなになかった。(2012年頃には強烈に我慢ならない事象があってその時はtwitterでもだいぶ愚痴ってたけど、その件はもう解消されていた) 上司に恵まれていたのも大きかった。特に後半はリーダーというポジションだったこともあってか、かなり自分の好きなように仕事させてもらっていたし、そもそもリーダーになる前から、「お前が思うようにやったらええやん」的な感じで任されていたし。YAPC行きたいって言ったら「おう行ってこいやー」みたいな感じで最高だった。
給料も大阪の会社ということを考えたら悪くはなかったと思う。残業代も満額出ていた。

思い出

大きく覚えてるのは3つ。

1つ目はホスティングで使っていたファイアウォール機器を別メーカに変更したときのリプレース作業。(コストが理由)
ポリシー移行は一部ベンダに任せていたけど、チェックはこっちでしないといけなかったし、configが全く違うから数ヶ月 show run と戦う日々だった。
もちろんconfigの形が違うからshow runをdiffしても意味がないので、show runの結果をparse して統一した形になおしてからdiffするなどperlが大活躍した。
あと夜間作業当日の朝にシャワーを浴びて考え事していたら、ベンダですらわからなかったポリシー移行漏れがあることに気づいたときは俺すげーって思いましたね。


2つ目は自前クラウドのネットワーク障害。ストレージどころかホストも完全にぶった切られてめちゃ辛かった。
ちなみにこれがMackerelを導入したきっかけなので、冒頭のMackerelイベントの資料に事件の概要が書いています。


3つ目は子供が学校を登下校した際に親御さんにメールが飛ぶシステムのインフラを担当できたこと。これは他のシステムと比べるとユーザ規模やトラフィックなども大きくてやりがいがあった。サービスの性質上、障害に対してめちゃめちゃシビアなので緊張感もあった。(SMTPはキャリア側で止められることもあるし、リアルタイムに到達すること保証できない、という話をしても、「知らん、何とかして」みたいなことになってシステムを担当してる人が辛そうだった。ちなみにそれはSaaSを使って解決してた)
ユーザが増えてきてそろそろDBのスケール考えないといけない、みたいなところで転職したのは心残りだったけど引き継いだ人頑張って。
あとこのシステムを作ったっていうと、主婦層からの受けが良かったです。(メール遅延について怒られることもあった)

現在

退職を考えた理由を解消できるような企業を探して、面接でそのまま志望動機を言って無事内定をいただいたところに転職しました。職種はだいたい同じような感じでネットワーク、サーバのインフラを面倒見てる。
相変わらず大阪に住んでいるので知り合いの人は声かけてくれたら、ピューっと飛んでいくので飲みに行きましょう。